乳がんの再発・転移とは

乳がんは、手術や放射線治療、薬物療法で目に見えるがんがなくなっても、目に見えないほど小さながん細胞がリンパや血液に乗って全身に流れていき、それが体のどこかに潜んでいて、数年経ってから発症することがあります。

手術した側の乳房や胸壁(筋肉)、その周囲の皮膚やリンパ節で発症したものを「局所再発」、骨や肺、脳、肝臓など乳房から離れたところで発症したものを「遠隔転移」と言います。

乳房で発生したがんは、どこの臓器に転移しても乳がんの性質を持っているので、治療も、乳がんの治療方針に沿って進められます。

再発が起こりやすい時期

乳がんの再発は、多くは手術後2、3年以内に起こりますが、ホルモン受容体が陽性のルミナールA型やルミナールB型はがんの増殖スピードが遅いため、10年から20年を経過してから再発することもあります。

 

監修:土井 卓子(医療法人湘和会 湘南記念病院 乳がんセンター長)