再発・転移の症状
再発や転移の症状は、部位や人によってもさまざまです。だるさや同じ部位の痛みが1週間、2週間と続くようなら、再発や転移も否定できないので、受診しましょう。
乳房・リンパ節・乳房周辺の皮膚・胸壁
【症状】しこり、皮膚の変化(赤みなど)、腫れ
セルフチェックで気づいたり、マンモグラフィ、超音波検査で見つかることもあります。
骨(肋骨、脊椎、骨盤、大腿骨、肩甲骨、上腕骨など)
【症状】転移した骨周辺の痛みやしびれ、進行すると骨折も
転移しやすいのは背骨や肋骨、股関節など、主に体幹に近い骨です。
ホルモン治療中の手指の痛みは、転移と結び付けて考える必要はありません。
膝の痛みも、多くは変形性膝関節症など、加齢や運動不足による場合が多いのです。
腰痛は転移の可能性がありますが、膝の痛み同様、まず整形外科で相談し、その際に乳がん術後であることをしっかり伝えましょう。
肺
【症状】長引く咳、痰、息切れ、呼吸困難
一般健診の胸部レントゲンで異常を指摘される場合もあります。
肝臓
【症状】おなかの腫れ、みぞおち付近の圧痛、倦怠感、黄疸
沈黙の臓器と言われる肝臓は自覚症状がなかなか現れません。進行すると肝機能障害が現れます。
脳
【症状】頭痛やめまい、手足や顔の一部の麻痺、しびれ、知覚障害、言語障害など
理由のない突然の強い吐き気や嘔吐で気づく場合もあります。
監修:土井 卓子(医療法人湘和会 湘南記念病院 乳がんセンター長)